予防接種
午後。
インフルエンザの予防接種へ。
ちなみに弊社では職員全員の接種が義務付けられている。
今しかないと思い、職場が一番忙しい時間帯に抜け出す。
病院の待合室で別の課の山崎部長とばったり会う。
部長が柴犬を二匹飼っている話と、犬がいると生活が制限されるので本当は捨てたいという話を15分くらい聞いていた。
山崎部長は先に予防接種を済ませ爽やかな笑顔で去っていった。
わたしの名前が呼ばれる。
扉を開けると包容力のある優しい笑顔の女医さんが座っていた。
かるく問診を済ませ、針をわたしのひじ上に刺すと
「痛くないでしょ?他の人よりゆっくりお薬入れてますからね。こうやると時間はかかるけどその分痛みは少なくなるんですよ。痛くてもいいから早く済ませて欲しい!って方にはさっさと打っちゃうんですけどね。」と言っていた。
わたしは「ゆっくりの方がいいです」と答え、ゆっくりと入ってくるお薬を左肘上に感じていた。
病院を出るとすっかり外は暗くなっていたがわたしは少し遠回りをして職場に戻った。