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栗好き

おなかいっぱい食べたい。

帰省3

明日のおせちを作りながら母が『私の大切なものが今ここに全部集まってる、幸せ』と言った。

 

母は本当に幸せなのだろうか、私はいつも考える。
父とのこと、弟とのこと。

 

弟はもう5年以上働いていない。引きこもっている。
日中は眠り、起きたら朝方までゲームをしている。
体がとても大きい。150キロ近くある。
とにかくジュースやお菓子をひたすら食べる。
そんな生活をずっと続けている。

 

弟は感情の起伏が激しく、すぐに頭に血がのぼる。そして反省をする。その繰り返し。
弟は悪い人間ではない、むしろ優しい、というか心が弱い。
だから変われないのだ。
今日も激昂する場面があった。

 

その時にわたしは思い出した。
そうだ、わたしは弟のことを近くで見るのが耐えられなくなり早く家を出ようと思ったのだった、と。
何も変わらない弟と、すべてを受け入れようとする母を見ているのが嫌だった。
当時母にもよく言っていた。『弟が家を出ないなら私が出る』と。
母は困った顔をしていた。
 
 
結果、わたしはこの家を出た。
“結婚”は正当な理由にはならないと思う。
ただ、家を出ることで今までのようなストレスはかなり減った。
夫との生活は平穏そのものだった。
しかし実家に帰るとここの時計は全く進んでいないことに気づき一気に罪悪感が押し寄せた。

 

母はバリバリ働き、家のこともすべて一人で完璧にやる。
父も弟も家のことは何もしない。
父に関しては子育てもそうだったらしい。
とにかくマイペース、甘え上手、自由奔放、適当人間。
でも母も私もそんな父に憧れる。
私たちは人一倍空気を読み、人に甘えることが苦手な長女肌だから。

 

夫に私の葛藤をやや感情的に話した。
夫は『○○くん(弟)は人より時間がゆっくり流れてるんだよ』と言っていた。
 
それを聞いてわたしは血も涙もない冷たい姉なんだろうなと思った。
母と弟に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
わたしはできない人間を否定することしかできず、見守る強さがない冷たい人間だ。

 


午後、母に髪を巻いてもらった。
母と夫に二階堂ふみに似てると言われ悪くはない気持ちになる。

 


だしを大量に作る母。
これが年越しそばとお雑煮に活かされる。

 

昆布の海に潜りたい。

 


我が家のお正月の定番、鰤のお刺身。

 

我が家にはお正月やお盆など、人が集まる時によくやるサイコロゲームがある。
今日もそれをみんなでやった。

結果は夫の勝利。
みんなとても楽しそうだった。
大声で笑って大声で口惜しがっていた。
途中でゲームを抜け出し、少し離れたところから楽しそうにゲームをしている夫や家族を見ていて少し泣きそうになった。