生まれ変わり
夜、テレビを見ていたら夫が突然こんなことを言い出した。
「魂の生まれ変わりなんか俺はないと思うなぁ」
別に私たちは魂とか生まれ変わりとかそんな番組を見ていたわけではない。
世界の面白VTRを流す番組を見ていただけだ。
私たちは哲学とか思想の話をすることが結構ある。
ちなみに夫の言い分は“今生きている自分の生命=自分の魂”であって、死んだら自分の魂はおしまいらしい。
今の自分がお母さんのお腹に宿った時、お母さんやお父さんの遺伝子をもらって形成されたのが今の自分であってもし今の自分が死んで生まれ変わったとしても、違う両親の遺伝子をもらうわけだからもはやそれは今の自分とは全く関係のない魂らしい。
わたし「つまり、魂はすべて唯一無二で来世には持ち越せない的な?」
夫「そうそう。多分遺伝子には過去の記憶があるんじゃないかな。自分を産んだお母さんの遺伝子には母型や父型いろんな先祖の記憶が残っていてその一部が今の俺の遺伝子にも引き継がれ俺の思考や生き方にも影響を与えて、結果それが今の俺の魂を形作る大きな役割を果たしてる…みたいな」
わたし「なるほど」
わたし「てか魂って何?」
夫「なんだろね」
ぎっくり腰の夫にラクペタンDXを貼ってやり、私たちはいつもより少し早めに就寝した。