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栗好き

おなかいっぱい食べたい。

家族いう病

久しぶりにブログを更新。

 
8月上旬に仕事を辞めた。
7月半ばに夏風邪で体調を崩し、しばらく仕事をお休みしていたのだが、人間ふしぎなことに健康状態がよくないと心も弱くなるらしい。
今まで例の社員たちに嫌ごとを言われたり、怒鳴られたりしても平気だったのに一気に復帰不可能になってしまった。
出社拒否の症状なのか解らないが、めまい・立ちくらみ・全身のだるさからいつまでたっても復帰できず迷惑をかけてばかりいる現状に耐えられなくなり、
派遣会社の担当の方に無理を言って契約更新日前に辞めさせていただいた。
かなり引き止められるかと思っていたが、出社していたころの勤務態度や休んでいる間も毎日欠勤連絡を怠らなかったのが功を奏したらしく、
先方もすんなり受理してくれ、こじれることなく無事退職することができた。
退職することにより、少しは体調も良くなるかと思っていたが何も変わらなかった。
我が家はとにかくお金がないので、早く仕事を見つけないと生活していけない。
また求人サイトとにらめっこする毎日が始まった。
 
 
そんな毎日を過ごしているとお盆前に出家中の弟から電話がかかってきた。
 
ちなみに弟の出家先は実家から車で2時間位するところにある。
そこで弟は住職である父の兄と兄嫁、そして娘さんが暮らすお寺に住み込みをしている。
弟は朝5時に起き、家事の手伝いや仏教について勉強したり、一日中ずっとおじさん夫婦と過ごす。
それが弟にとってとにかく苦痛らしい。
窮屈で監視されているような毎日で首をつりたくなる時もあるとのことだった。
元々弟は精神的に強くないのでわたしは心配になり時々LINEで様子をうかがったりしていた。
 
そんな弟から電話がかかってきた。
私たちはそこまで仲の良い姉弟ではなかったし、弟が私に電話をかけてくること自体かなり珍しいことだった。
いったい何があったのかと心配になりながら応答ボタンを押す。
 
するとお寺からお盆に帰省する許可をもらえたらしく、今ちょうど実家に帰っているところらしい。
かなりハイテンションだった。
窮屈なあのお寺からしばらく解放されることがかなり嬉しいんだろうなと思った。
ただ、その解放される喜びが大きければ大きいほどお盆休みが終わりお寺での生活がまた始まる時、弟はちゃんと戻れるのかわたしは少し心配だった。
 
お盆休み中、母とメールや電話で何度かやり取りをしたが、弟はかなり羽を伸ばしていて地元の友達と遊びまわる&パチンコ通いの毎日で母も少しあきれていた。
 
そしてお盆休み最後の日。
最後だからと母と弟はお寺の近くにあるショッピングセンターに2人で出かけていた。時間はあっと言う間に過ぎ、弟がお寺に戻らないといけない時間が近づいてきた。しかし弟は帰ろうとせず、心配した母が弟をせかすと案の定、弟激昂。
母もそんな弟を見て呆れ果ててしまい、弟をその場に残し1人で家に帰ってきてしまった。
 
 
帰宅した母はかなり心配していた。
「あんたのところに(弟から)なんか連絡来てない?ちゃんとお寺に戻ったかしら」
私も心配になり弟に連絡をしてみると無事お寺に戻っているようだった。それを母に伝えると安心していた。
 
 
翌朝7時。弟から電話がかかってきた。
こんな時間にめずらしいと思いながら電話に出る。5分くらい世間話をし、弟に寺での生活はどうかと聞くと弟は突然泣き出した。
 
「とにかくおじさんおばさんと一緒にいるのがしんどい」
 
今までの実家での弟の暮らしと比べればそれはかなりしんどいだろうなと思った。
 
部屋に引きこもり、ネトゲーやネット上の友達とスカイプをしながら過ごし明け方眠る。
昼過ぎに居間へ降りてきて母が用意してくれた食事を当たり前のように食べ、母が買ってくれたタバコを当たり前のように吸い、
両親の稼いだお金で支払っているスマホでゲームをし、毎日コンビニでお菓子を山ほど買い、クーラーの効いた部屋でそれらを食べ、また眠る。
家のことも何もせず、仕事も探さない。
何か気に障ることがあれば母に当たり散らす。
そんな自堕落な生活を5年続けた結果、弟の体重は180キロ近くまでなっていて体中謎のできものができていた。
 
きっとそんな自分に一番嫌気がさしているのは弟だろう。だからそんな自分を変えたくて弟は出家することを決めたのだ。
 
そして今、そんな弟が逃げたいといっている。
寺に誰もいない時間があるからその時間に逃げ出すつもりらしい。
突然いなくなるとおじさんたちが心配するし、それはさすがに失礼だからちゃんと話をしてからにした方がいいと何度も説得したが全く聞く耳を持たなかった。
結局弟はだまって寺から逃げ出してしまった。
 
母にも弟から連絡が来ていたらしく、逃げたのはわかったからとりあえず家に帰ってきなさいと伝えたらしい。
母はこれからどうしたらいいんだろうと頭を抱えていた。
 
わたしと母がスカイプで通話していると、弟が実家に帰ってきた。沢山のお菓子を買い込んで。
居間に入ってくるなり弟はお菓子の袋を開けボリボリ食べ始めた。
母はあきれていたがこうなってしまったものはしょうがないといった様子で弟を落ち着かせようとしていた。
 
弟は寺のおじさんが悪いだの母が寺に俺を入れたがっていたから俺も断れなくてそうしただのと相変わらず30近くにもなってクソみたいなことを言い出したので「いい加減にしろ」と私が言うと2人は黙り込んでいた。
 
時間がたち弟は少し落ち着いたのかお寺のおじさんに電話をし「寺での生活がしんどくなり今実家に帰ってます。家族で話し合ってまた連絡します。すみません。」と言っていた。
 
すると弟は母に「おなかすいたから何か食べに行こうや」と言いだし、母も「とりあえず寺への電話もきちんとしたことだし一安心ね」みたいなことを言い、
母は私(正確にはパソコン)に向かって「いろいろ騒がせてあんたにも心配かけちゃったけどとりあえずこんな感じで落ち着いたから安心してね」と言い、一方的に通話を切った。通話が終了したあとも私はしばらく横になっていた。
 
 
以前夫と本屋に寄った際に見かけた「家族という病」という本のタイトルが頭に浮かんだ。